弊社の創業者は植田巳之吉（生年不明）
明治8年頃、奈良市東部の山間部から市内に家を設け商売をはじめる。
当時は出生地の特産物である奈良晒の生地を売り歩いていたらしく、巳之吉が偉かったのは生地だけでなく製品である蚊帳に注目し、夫婦二人で「蚊帳卸問屋 植田巳之吉商店」を立ち上げた事で、これを軸に苦労を重ね商売を拡大し、大正8年には現社長の私が住んでいる家（隣に作業場もある）を建てるまでになった。
植田巳之吉商店はその後も順調に推移し、その息子である植田喜太郎（私の祖父）に経営をバトンタッチし、昭和16年巳之吉死去に伴って代替わりをしました。
この時点で「植田商店」とした会社は、別会社として「奈良蚊帳株式会社」を立ち上げ奈良市内に工場を移設しました。
合わせて、戦時中の昭和18年頃、世の中は戦争真っ只中にも、工場を稼働しつつ、新生「植田蚊帳株式会社」をスタートさせています。
この頃は兄弟6人が力をあわせて会社を切り盛りしていたようです。
厳しい戦後をどう乗り越えたか定かではありませんが、昭和29年には工場を拡張し、織機・染色設備・縫製工場を整え、蚊帳製造を一貫体制で可能にしていました。
創業話としては以上です。
次は弊社の発展期話ができればと考えております。
